Hiroko Murayama

マロンパイといがぐり

マロンパイを作りました。
素材は、実家から送ってもらった栗、2kgです。

愛知の実家には、栗の木が何本か生えています。
以前は栗を拾って皮を剥くのは祖父の仕事と決まっていました。
私が高校生のある日、栗を拾っている祖父宛に電話が掛かってきました。
栗の木の下まで行き「おじいちゃん、電話だよ。」と言った瞬間、
茶色いソフトボール大の塊が私の肩にぼとっと当たりました。

そうです。イガが木から落ちて私の肩に命中したのです。
制服の白いブラウスには、針の穴くらいの血がポツポツとたくさん染み出てきています。
チクチクとした痛みが一週間ほど続いてそれから治りました。

栗は、種族を存続させるために刺を纏って外敵から身を守ると云いますよね。
もしかしたら、その時も栗の木が大切な実を守るために私に目掛けてイガを命中させたのかもしれません。

エイヤーって。

何だかそんな気がしてきました。

2kgの栗からは30個ほどのひとくちマロンパイができました。
パイに包まれた栗、イガに包まれていた時とは違って、随分優しげにみえますね。
ほんのりと甘い秋の味覚です。